3st down
転校初日、放課後。(早っ)
俺とまもちゃんと女子数名は雁屋にシュークリームを食べに向かう途中。
いや〜。
まもちゃんとお菓子の好みがぴったんこ(死語?)でびっくりしちゃったよ。
俺がこの数日、食べ歩いた洋菓子店の中で、うまさ上位の方に入っている雁屋。
なんとまもちゃんはそこの常連さんだった!
ちなみに、なんで最初とまもちゃんの呼び方が変わっているかというと・・・、
それは昼飯の時にさかのぼる・・・
「ところで、くんって、お菓子好きなのよね?」
「うん。大好きだよん」
俺は購買で買ってきた焼きそばパンを頬張りながら答える。
「シュークリームとかは?」
姉崎さんが身を乗り出して聞いてくる。
「好きー!最近食べた、雁屋のシュークリームは最高だったよー」
俺は笑顔で答える。
「え!?くん、日本に戻ってきてから、3日しかたってないっていってたわよね?」
そう、雁屋への道は入り組んでいて、普通、土地を知らない人間が3日で行く事はできない(らしい・・・)
「うん。俺ってば無類のお菓子好きでさー、こっちきてから、ずっと、お菓子屋巡りしてたんだ。
他にも、花崎とか、焼屋にも行ったよん」
ちなみに俺は勘がいい。
雁屋も8割方、勘で辿り着いたようなもの。
他の店もだいたい勘で行っている。
自分、行き当たりバッテラーなんで(何)
「え!?花崎にも行ったの?遠くなかった?」
姉崎さんが心配そうに聞いてくる。
「うん。少し遠かったけど、食べる分しっかり運動しないと太っちゃうしさ〜。運動がてらって感じ〜」
だから、楽しかったよ、って付け加えると、姉崎さんに笑顔で、
くんって細いのに体力あるのね、って言われた。
・・・・・・・・軽くショック。
そんなに俺ってスレンダーなのか?
自分的には結構鍛えてる方なんだけどな・・・。
よし、明日から、ジョギング距離2倍に増やそう・・。
少しでもたくましいボディを目指そう、、、うん。
「ところでさ、姉崎さんの事さ、『まもちゃん』って、呼んでも良い?」
そうそう。
さっきから言おうと思ってたんだよ。
せっかく友達になった(ハズ・・・)んだから、名前で呼び合わないとね。
「いいわよ。私もくんの事、『くん』って呼ぶから。友達出しね」
「だしね〜」
まぁ、そんなこんなで“ 『まもちゃん』『くん』同盟 ”(何それ)が結ばれたわけ。
雁屋の前は予想通り、人だかりが出来ていた。
「うわっ。割と並んでる・・・」
「あ。くん、此処に来るの初めて?雁屋のシュークリームは人気あるからね。いつもこうなの」
思わず呟いた俺に、女子の一人が答えた。
いや、知ってるさ。
でもさ、
いくら何でも、この人数は・・・、
想定の範囲外でした。(ほり●もん)
・・・・ちなみに、不本意ながら、何となく俺が子供扱いされているのは、
この女子4人+男子1名の中で俺が一番小さいかららしい。(さっき聞いた)
もちろん身長が・・ね・・・
ついでに言うと、
目分量だけどさ、たぶん・・・
女子A …… 168cm
女子B …… 171cm
女子C …… 165cm
まもちゃん …… 162cm
俺 …… 162cm
(ちなみに、女子の名前がA,B,Cなのは、ちゃんと覚えてないから<ヒドっ )
・・・・・・何だよね・・・。
父さんも母さんも兄ちゃんも、みんなでかいのに何故、俺だけ・・・
不公平だっ!
俺の身長がこんなに小さいのは絶対おかしい!!
訴えてやるっ!!(ぇ)
「く〜ん、買ってきたよ〜」
俺が妄想の世界に逝っている内に、女子の1人が俺の分も買ってきてくれたらしい。(いい人だ)
「マジで!?ありがとー!」
俺は笑顔で受け取る。
「なんか、くんって小さくて可愛いよねぇ!」
ぐさっ
「あ、なんか分かる!弟って感じ!!」
ぐさぐさっ
「そうそう、母性本能をくすぐられるって言うかさぁ!」
ぐさぐさっっ! ・・・ざくぅっ!
あはは・・はは・・は・・
お、弟かぁ・・・。
び・・・、微妙・・・
てか、母性本能って・・・。
俺ってそんなにガキに見えんのか?
・・・・・・・・だとしたら相当ショックだぞ、オイ。
女子の目から見た俺の意外な真実を知ってしまい、少々現実逃避していたら、
まもちゃんに声をかけられた。
「これから私の家に行く予定なんだけど、くんも時間大丈夫なら来ない?」
俺はケイタイを出して時間を見る。
5:32
・・・・・・・・・ヤバィ!!
5時半過ぎてるっ!!
家の門限は6時で、帰んのに30分は掛かるから・・・
ヤベェェエエエ!!!
に、兄ちゃんに殺されるうぅ!!!
「ご、ゴメン!!俺、かなり時間的にヤバめだから、今日は帰るわ!!まもちゃん、また誘ってね!」
「そう、じゃあまた今度ね」
「うん!」
最後に俺はまもちゃんにメールアドレスを教えて貰った。
もちろん俺も教えましたともよ。
あの、遠赤外線なんとかってヤツで。
現代の文化ってすごいね、奥さん(誰)
後書き
まも姉といちゃこらしてみる(違っ)
今回は、前回よりも少しだけ長くなりました。
でも、そのぶん、内容があまりなく、だらだらと続いております。
所詮書いているのは棕櫚なんで
えぇ、棕櫚ですとも・・・(何)
2006.02.05